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2020.11.05

ニュースリリース

企業情報

アリババグループ、2020年7-9月期の決算を発表、当期売上高は前年比30%増の約2.4兆円

当期売上高は前年比30%増の約2.4兆円

アリババグループ・ホールディング・リミテッド(銘柄コード:NYSE:BABA、HKEX:9988、以下「アリババ」「アリババグループ」「グループ」「当社」)は2020年11月5日、2020年7-9月期(2021会計年度第2四半期または当期)の決算を発表しました。

※アリババグループの2021会計年度は、2020年4月1日から2021年3月31日までの期間です。
※下記、1中国人民元=15.5円(11月現在)で日本円に換算しています。日本円は参考値です。


当期は、中国小売事業をはじめとするコアコマース事業及びクラウドコンピューティング事業の売上が好調に推移したことで、グループ全体の売上高は前年同期比
30%増の1,550.59億元(約24,034億円)に達しました。コアコマース事業の売上高が前年同期比29%増の1,309.22億元(約2兆293億円)、中国小売事業の売上高が前年同期比26%増の954.70億元(約1兆4,798億円)、クラウドコンピューティング事業の売上高は前年同期比60%増の148.99億元(約2,309億円)となりました。

アリババグループ会長兼CEO ダニエル・チャン(張勇)のコメント
「当期も素晴らしい業績となりました。新型コロナウイルス感染症の流行以来、当社は事業の回復に尽力し、デジタル化によって新たな成長のチャンスを模索してきました。お客様のための価値創造への継続的な注力は、コアコマース事業における着実なパフォーマンスやアリババクラウドの力強い成長の中に存分に反映されています。引き続き中国国内需要、クラウドコンピューティング及びビッグデータ、グローバル化という3つの長期的な成長エンジンにフォーカスすることで、常に変化する消費者のニーズを把握し、アリババのデジタルエコシステムにおける各ビジネスのデジタル化を加速させ、チャンスをより効果的に捉えていきます。」

アリババグループ最高財務責任者(CFO)マギー・ウー(武衛)のコメント
「売上高は前年同期比30%増、調整後EBITDAは28%増と、今期も堅調な成長を遂げた四半期でした。中国がポストコロナ時代に移行している中、消費者の購入頻度と平均消費支出増加に伴い、中国市場における当社のコアコマース事業も、安定した成長を続けています。同時に、中国の各業界がデジタル化を推進することにより、クラウドコンピューティングサービスによる売上高が前年同期比60%増となりました。戦略的投資によって経営効率が向上し、大きな効果を生み始めていることを大変嬉しく思います。」

20207-9月期ハイライト

  • アリババグループ全体の売上高は前年比30%増の1,550.59億元(約24,034億円)となりました。

  • 中国小売市場における年間アクティブ・コンシューマー数7.57億人に達し、20206月末時点より1,500万人増加しました。

  • 中国小売市場における月間モバイルアクティブユーザー数8.81億人に達し、20206月末時点より700万人増加しました。

  • 営業利益136.34億元(約2,113億円)となりました。従業員に付与されたアントグループの株式報酬に関連する費用が157.53億元(約2,442億円)増加したことにより、前年比33%減少しました。この影響を除くと、当社の営業利益は、前年比44%増の296.90億元(約4,602億円)となりました。

  • 調整後EBITDA(非GAAPベース)は前年比28%増の475.25億元(約7,366億円)、調整後EBITA(非GAAPベース)は前年比28%増の412.16億元(約6,388億円)となりました。

  • 営業活動によるネットキャッシュ542.96億元(約8,416億円)、フリーキャッシュフロー(非GAAPベース)は前年比33%増の405.40億元(約6,284億円)となりました。

  • 一般株主に帰属する当期純利益287.69億元(約4,459億円)、当期純利益265.24億元(約4,111億円)となり、アントグループの株式33%の取得に伴う一時的な多額の利益を計上した前年同期に比べ、それぞれ60%、63%の減少となりました。また、上記「営業利益」に記載の株式報酬費用の増加も前年同期比に影響を及ぼしました。この一時的な利益、株式報酬費用およびその他の項目を除外した当期純利益(非GAAPベース)は前年比44%増の470.88億元(約7,299億円)となります。

  • 希薄化後ADS (米国預託株式)1株当たり利益10.48元(約162円)、希薄化後ADS 1株当たり利益(非GAAPベース)17.97元(約279円)で、前年比37%増となりました。

  • 希薄化後1株当たり利益1.31元(約20円)、希薄化後1株当たり利益(非GAAPベース)2.25元(約35円)で、前年比37%増となりました。

    上記の非GAAP指標に対するGAAP指標の調整は、当社の決算報告書の末尾に記載しています。

各事業のハイライト

天猫(Tモール)における現物商品の取引によるGMV(未払い注文を除く)は前年同期比21%増となりました。これは主に食品・飲料、健康、美容・セルフケア分野の力強い牽引によるもので、FMCG(一般消費財)は当期においても天猫(Tモール)で最も成長が著しいカテゴリーとなっています。このほか、天猫服飾の成長速度は新型コロナウイルス流行前の最高水準まで回復しています。タオバオのオンラインにおける現物商品の取引によるGMVは前年同期比10%以上の増加となりました。


輸入製品、新製品、パーソナライズ(個別最適化)された製品や限定製品に対する市場のニーズは高まり続けています。
越境ECプラットフォームの天猫国際(Tモール・グローバルは、豊富で高品質な商品を提供することで新たな消費ニーズを満たすことに成功しています。天猫国際のGMV(未払い注文を除く)は前年同期比37%増となりました。2020年9月30日現在、同プラットフォーム上のブランド及びマーチャント数は前年比2桁の成長率で増加しています。


ライブコマースサービスのタオバオライブは、マーチャント、ブランド、インフルエンサー(KOL)、ジュファサン(聚划算)を含むアリババ各サービスにとって、ユーザーとの双方向コミュニケーションを行うための重要なマーケティングツールと販売チャネルとなっています。タオバオライブを通じて行われたGMVは2020年9月末時点での年間GMV3,500億元(約5兆4,250億円)を超えました。

タオバオは2020年9月からインターフェースを一新し、より没入感のあるユーザー体験を提供できるようになりました。例として、タオバオアプリのトップページではレコメンデーションフィードの範囲を拡張し、商品をよりダイナミックに表示しています。このような新たなインターフェースがユーザーエンゲージメントを高め、消費者の購買率向上につながると確信しています。

タオバオ特価版は、価格に敏感な消費者をターゲットとしており、新興地域での新たなユーザーと消費者を獲得するためのカギでもあります。当期は工業地帯で輸出製品を扱っている工場やBtoB向けECサイト1688.comのマーチャントを取り込むなどの方法で、商品供給の差別化とオリジナル製品を増やすことに注力しています。タオバオ特価版は2020年3月に新バージョンをリリースして以来、力強い成長を遂げており、月間アクティブユーザー数は2020年9月現在7,000万人を突破しています。同時に、タオバオとタオバオ特価版の両方を利用している消費者は、タオバオのみを使用する消費者よりも購入頻度や平均消費額の増加スピードが早くなっています。


2020年10月21日、当社は第12回天猫ダブルイレブンショッピングフェスティバルを開始しました。25万以上のブランドが参加し、200万以上の新製品が登場する予定です。例年とは異なり、今年は11月1日~3日及び11月11日当日と販売期間を2回設けているため、消費者が人気の製品だけでなく、中小企業の製品を目にする機会も増えました。また、販売期間の延長により、消費者はより多くの商品を閲覧したり、より多くの割引を受けられたりすると同時に、最初の販売期間に注文した商品をより早く受け取ることができるようになります。


ニューリテール事業
においては、10月に約36億ドルを投資して高鑫零售有限公司(サンアート・リテール)の企業支配権を取得しました。当社は今後もニューリテール事業の業態とビジネスモデルを生み出し、オフライン小売のデジタル化を推進することで、消費者に一体型のオムニチャネルでの消費体験を提供できるようにします。

当社が経営する小売チェーン・スーパーのフーマー(盒馬鮮生)については、当期も引き続き店舗運営と消費体験の改善を行うことで同店の健全な売上増加を実現していきます。2020年9月30日時点で、中国の1級都市、2級都市を中心にフーマーの店舗を222展開しています。2020年9月30日時点で、フーマーの年間アクティブ・コンシューマー数は2,600万人を超えました。


ツァイニャオ・ネットワーク(菜鳥網絡)
の売上高は前年同期比73%増の82.26億元(約1,275億円)となりました。これは、当社の越境及びグローバル小売ビジネス事業の急速な発展に伴う、1取引あたりの平均売上高の上昇及び受注量の増加によるものです。そのうち、ツァイニャオ・ネットワークは世界各地のパートナーとの提携を通じ、15の国と地域で現地の物流ネットワークを設立することにより、輸出業務をさらに拡大しました。マーチャントによるツァイニャオ・ネットワークのサービス利用が引き続き増加したことから、2020年9月には1日に発送する越境ECの荷物数が約400万件となりました。


クラウドコンピューティングサービス
の売上高は、主にインターネット、金融、及び小売業における顧客企業による売上増加が牽引したことを受け、前年同期比60%増の148.99億元(約2,309億円)となりました。アリババクラウドの製品とサービスは多様な業界、業種、規模の顧客に継続して利用いただいています。2020年9月30日時点で60%の中国A株上場企業はアリババクラウドの顧客であり、2020年9月におけるそれぞれの平均消費額は前年同期比45%増となっています。


越境及びグローバル小売事業
の売上高は前年同期比30%増の77.89億元(約1,207億円)となりました。Lazada(ラザダ、当社の東南アジアEC プラットフォーム)はマーチャント数、コンシューマー数ともに持続的な力強い成長を見せています。主に東南アジア市場のデジタル化が加速していることで恩恵を享受し、今期のLazadaプラットフォームにおける注文数は前年同期比100%増となりました。


越境及びグローバル卸売業
の売上高は前年同期比44%増の35.10億元(約544億円)となりました。これは主にAlibaba.com(アリババドットコム)の有料会員増加と、越境サービスに関する付加価値サービスの売上増加によるものです。


ローカルサービス
の売上高は前年同期比29%増の88.39億元(約1,370億円)となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、中国では飲食業・サービス業のデジタル化に対して高いニーズがあります。今年7月、ウーラマ(Ele.me、餓了麼はプラットフォーム戦略を大幅に刷新し、即時配送のサービス範囲を拡大し、生鮮食品や雑貨、生花などいくつかの品目を追加しました。ウーラマはデジタル技術によるソリューションとその他の付加価値サービスを提供することで、より良いマーチャントに採用していただくと当時に、魅力的なコンテンツを提供しています。今期、ウーラマにおける平均デイリー有料会員数は前年同期比45%増となりました。


デジタルメディア及びエンターテインメント事業
の売上高は前年同期比8%増の80.66億元(約1,250億円)となりました。2020年9月末時点で、ヨウク(Youku)の平均デイリー有料ユーザー数は前年同期比45%増となっています。これは魅力的なオリジナルコンテンツと88VIP会員プログラムの貢献による会員数の増加が主な要因です。コンテンツ制作及びコンテンツ制作力への慎重な投資、そして有料会員プログラムの改善により、デジタルメディア及びエンターテインメント事業の経営効率化が進んでいます。デジタルメディア及びエンターテインメント事業における当期の調整後EBITA損失は、前年同期比でさらに減少しました。


イノベーション事業及びその他
の売上高は前年同期比10%増の11.72億元(約182億円)となりました。当期は新機能と新サービスを提供することで、ユーザー体験を向上させてきました。2020年10月1日(中国の国慶節大型連休初日)、高徳地図(Amapは過去最高のデイリーアクティブデバイス数を記録し、その数は1.5億台に達しました。

アリババグループについて
アリババグループのミッションは、『あらゆるビジネスの可能性を広げる力になる(To make it easy to do business anywhere)』です。アリババグループは未来のビジネスインフラを構築し、102年(3世紀)以上続く良い企業を目指しています。