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「ディストリビューター」と「セールスレップ」を使うメリット・デメリット1 ~ディストリビューターは価格が自由に決められる卸売業~

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以前のコラム「セールスレップ」と「ディストリビューター」の違いは?では、所有権(≑在庫)を持たずに売上の一定割合を成果報酬としてもらうのが「セールスレップ」、所有権(≑在庫)をもって再販するのが「ディストリビューター」とお伝えしました。

今回は「ディストリビューター」と「セールスレップ」を使うメリットやデメリットについて、それぞれ詳しく説明していきましょう。

ディストリビューターはメーカーから製品を買います。いったん自分のモノとしてその製品を購入したのちに、それをエンドユーザーである顧客に再販します。このエンドユーザーはモノによって、一般個人かもしれないし企業かもしれません。

メーカーの立場から言うと、ディストリビューターに製品を売って代金を回収した時点で、取引は終了します。「100万円の商品を売りました。代金を受け取りました。ありがとう」と、それだけです。その100万円で買った商品を、ディストリビューターが最終的に誰にいくらで売ったのかという情報はメーカーには入ってきません。

仮になんらかのきっかけでメーカーからディストリビューターに売った価格の何倍も高い価格でエンドユーザーに販売していることが分かったとしても、それに対してメーカー側はディストリビューターにどうこう言える権利はもちません。一方で、メーカーにすると早期に売上がたつメリットがあると言えるでしょう。

なお、ディストリビューターには独占ディストリビューターと非独占ディストリビューターがあります。その地域における独占販売権を、メーカーが与えるか与えないかの違いです。

多くの場合、ディストリビューターは、その地域における営業努力が報われるように(自社が飛ばされないように)独占権を求めてきます。ただし、大きな国で独占ディストリビューターに長期間任せると、権利だけもらって販売努力をしないといったリスクがありますので注意しましょう。

独占権を与えない場合は、非独占のディストリビューターということになるわけですが、この場合は特にディストリビューターとして任命せずに、発注があるたびに通常の売買契約を結ぶだけで大丈夫とも言えます。そういったかたちで、メーカーの知らない間に日本製品が輸出されていることもあります。

次回は「セールスレップ」を使うメリット・デメリットを説明します。

今回のポイント

・ディストリビューターは製品購入後にエンドユーザーに再販するので、メーカーにとっては早期に売上がたつメリットがあるが、最終的な販売相手や価格はわからない。
・独占販売権をディストリビューターに与える場合はリスクがあるので要注意

執筆者紹介

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株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン (www.ppmj.com)
代表取締役 大澤 裕

慶応義塾大学経済学部卒。米系銀行の企業金融部で日本企業の海外進出支援業務従事。カーネギー・メロン大学経営学修士課程において特許製品の販路開拓方法を学ぶ。2000年シアトルにおいてピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。日本企業の海外販路開拓を支援する。経験は産業材(包装機器・産業用ポンプ・PDP・位置センサー・流量計・溶接機器)、消費材(ギフト製品・キッチン用品)等多岐にわたる。特に海外の代理店網構築の専門家として経済産業省研修所での講演をはじめ、各地の公共団体での役職も兼務。

「中小企業が『海外に製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」(ダイヤモンド社、1,600円)を刊行しました。詳しくは以下をご覧ください。
リンク先 http://www.ppmj.com/service/service07/

お問合せ先:電話:03-5530-8135  Email:info@ppmj.com

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本コラムは執筆者個人の意見であり、海外市場開拓に関する一般的な情報の提供を目的として掲載しています。また、本コラムは当社およびグループ企業の公式発表や見解を表すものではありません。予めご承知の上ご利用下さい。